G検定

【生成AIと従来のAIは何が違う?】やっていることは同じで目的が違うだけ

生成AI(Generative AI)とは、これまでに学習したデータから習得した特徴に基づいて、指定された形式で新しいデータを生成するAIとして解釈することができます。テキストデータ、画像(動画)データ、音声データなど、生成するコンテンツの形態は様々です。

ディープラーニングと組み合わせて性能を向上させたものを、特に深層生成モデルと呼びます。

「生成AI」に対して、従来のAIをここで「識別AI」と一旦呼びます。識別AIは学習データからが習得した特徴やパターンに基づいて、新しいデータに対しても同様な特徴やパターンを識別することによって、クラスや連続値を予測します。識別AIの目的は予測値を出力することであり、新しい形でデータを作り出すことではありません。

生成AIも学習データにおける特徴やパターンを習得します。そして、GPTが次の単語を逐次的に予測しているように、生成AIも「値の予測」をしています。その出力は画像のピクセルの値だったり、ある単語が現れる確率だったりします。

以上により、「識別AI」と「生成AI」はともに「データから特徴を学習し、それに基づいて予測を行う」ということをしています。両者の違いがどこにあるかというと、最終的な目的の部分です。

生成AIは実質的には予測をしているが、主な目的は予測することではなく、新しいデータを生成することです。逆にいうと、新しいデータを創造できることを目的に、参考になりそうなデータの特徴を学習しているのです。次に来るデータの値を次々と予測しながら、そのプロセスによって新しいデータが生成されていきます。

以下の図では各分野の生成AIの代表的なモデルを挙げています。

G検定最強の合格テキストでは画像生成AIと文章生成AI、さらに音声生成について詳細に紹介していますので、もっと知りたい方はぜひご覧になってください。また後続の記事でも有名な画像生成AIや文章生成AIの話を少ししていきます。

参考:

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yan
データ分析官・データサイエンス講座の講師