DS検定(公式名:データサイエンティスト検定™リテラシーレベル)について、試験の概要、出題傾向や問題の特徴、対策法について解説いたします。
データサイエンススキルを習得してキャリアアップしたい方、あるいは、AI・データサイエンスを体系的に学ぶきっかけとして、DS検定を検討されている方の参考になれればと思います。
DS検定の概要
DS検定とは
DS検定は、一般社団法人データサイエンティスト協会が2021年に実施を開始した資格試験です。
データサイエンスと呼ばれる大きな分野に含まれる、データ加工、機械学習、データ分析、エンジニアリング、数理統計学、ビジネスなど、様々な知識やスキルを広くカバーしています。
DS検定の取得により、データサイエンティストに必要なデータサイエンス力・データエンジニアリング力・ビジネス力について入門レベルの実務能力や知識、および、裏でそれを支える数理統計学やAI教育のリテラシーレベルの実力を有していることを証明できます。 データサイエンティストを目指す人達とそれを必要とする産業界を結びつけることがデータサイエンティスト協会の指針の1つです。
データサイエンス人材としてのキャリアアップの絶好な機会となります。企業に蓄積されたデータを活用するニーズが急激に高まった中、不足しがちなデータ人材の育成が緊急課題となっています。基礎データリテラシーを身につけたい方、業務でデータを活用し、データ人材を目指したい方にとって、DS検定は大変適しています。受験することによって、自ずと幅広い知識を体系的に、正しく理解することができるようになり、実践的な学習(Python、実務データ処理、機械学習の実装、画像認識など)をスムーズに行えるようになるでしょう。
このような方におすすめの検定
- データサイエンスの初学者で、体系的に学びたい方
- データ活用人材になって、キャリアアップしたい方
- データサイエンティストを目指すエンジニアやビジネスパーソン
- データサイエンスに興味を持つ学生など
試験の概要と諸条件
- 選択式問題
- 問題数:90問程度
- 試験時間:90分
- 会場:全国の試験会場で開催(CBT)
- 出題範囲:
- スキルチェックリストの3カテゴリ(データサイエンス力、データエンジニアリング力、ビジネス力)の★1(見習いレベル)相当
- 数理・データサイエンス・AI(リテラシーレベル)におけるモデルカリキュラム
- 受験費用(税抜):一般10,000円 学生5,000円
- 検定に関するQ&A:https://www.datascientist.or.jp/qa/
- 試験の頻度:通常は毎年2回(春と秋)
- 第2回試験日:2022年6月10日(金)~6月30日(木)
- 公式参考書:
「最短突破 データサイエンティスト検定(リテラシーレベル)公式リファレンスブック」(※ 第2版は2022年5月中に発売)
DS検定公式参考書Amazon
【参考】
公式サイト:一般社団法人データサイエンティスト協会
スキルチェックリスト:https://www.datascientist.or.jp/common/docs/PR_skillcheck_ver3.00.pdf
数理・データサイエンス・AI(リテラシーレベル)におけるモデルカリキュラム:http://www.mi.u-tokyo.ac.jp/consortium/model_literacy.html
データサイエンティストに必要なスキル
データサイエンティストに必要なスキルは一般的に、データサイエンス力・データエンジニアリング力・ビジネス力、の3つのカテゴリに分けて考えることができます。
ですが、全てに精通している人材は稀であり、「データ分析官」の方はビジネス系寄り、業務系寄り、フロント寄りなどと言われ、「AIエンジニア」の方は開発・実装重視と言われています。
参考:データリテラシーとは|AGAROOT ACADEMY ヤン講師ブログ
GRIによる合格に導くDS検定対策講座
DS検定では非常に広範囲かつ大量な知識を吸収し、それを社会における実課題に適用する能力が試されます。
GRIでは合格に導くDS検定対策講座を提供します。
DS検定対策講座(アガルート):https://www.agaroot.jp/datascience/dskentei/
本講座では以下を重視します。
- 本質を理解でき、データサイエンスの学習を楽しいと感じられること
- さらなる実践的なスキルを習得するモチベーションにつながること
- 効率的に学習を進めていき、DS検定に合格すること
資格を取る本当の意義は、肩書きというよりも、実践で役に立つ知識やスキルを明確な基準に基づいて身につけるためのマイルストーンです。
本講座の目的
①データサイエンティスト検定™リテラシーレベル(DS検定)の試験対策
- 本講座のカリキュラムはDS検定に準拠するため、本講座の内容を満遍なく習得することは試験対策に有利である
- DS検定の出題項目をもとに、わかりやすさと学習効果を工夫した構成となっている
②データサイエンスを用いる業務に必要な知識とスキルを体系的に学ぶ
- データサイエンス(分析・AI・機械学習)の重要概念、活用事例
- データエンジニアに必要な知識(データベース、データ操作、セキュリティなど)
- 実社会における活用事例
- データ利活用プロジェクトを進めるビジネス力
- 法律、倫理の課題と体制
- データ活用に必要な統計学・数学
講座の構成・章立て
Part1:Introduction(試験の概要、本講座の活用法)社会におけるデータ・AIの活用事例
Part2:データリテラシー
Part3:データサイエンス(機械学習・データ処理と分析)
Part4:データエンジニアリングの基礎
Part5:ビジネス力と社会への応用に伴う注意点
Part6:統計学・数学の基礎
90問の模擬試験 + 充実した解説
※講師と常に質疑応答できるコーチング・オプションもご用意
DS検定の学習アドバイス
一般的に、資格検定試験において、類似パターンを持つ問題で学習することが、合格のための最も効率的な対策方法です。問題をこなすことで、講義で学んだ知識をアウトプットでき、出題パターンに慣れることで、本番での緊張を和らげることができます。
公式参考書には例題が公開されていますので、試験問題のイメージを掴むことができますが、過去問は非公開となっています。
そこで、GRIのDS検定対策講座では、十分なインプット知識だけでなく、たっぷり演習問題ができる解説付き模擬試験を用意しています。本番でのイメージを掴みつつ、実践力を試せる模擬試験で受験の後押しをします。
ご受講を心よりお待ちしております!
次回のブログでは、DS検定の学習アドバイスを詳細に説明していきたいと思います。
G検定(公式名:ジェネラリスト検定)との違い
G検定について はこちらの記事を参考ください
DS検定はG検定よりも、出題範囲が2割ほど広いと感じています。
G検定はディープラーニングやそれを応用した最先端技術(ニューラルネットワークの仕組み、強化学習、自然言語処理、画像認識のCNN、音声生成など)を問う問題が多いです。DS検定ではこれらが薄くなっている反面、ビジネス、エンジニアリングの範囲が増えます。また数学・統計学に関する出題もG検定より若干多い可能性があります。
参考:GRIのG検定対策講座
DS検定の方が難易度が少しだけ高いと言われているため、G検定を受験してからDS検定に挑む方もいます。
ただ、2つの検定試験の出題範囲には異なる部分が多いため、互いに全く独立な資格試験、且つ、どちらも同様にデータサイエンティストを目指す方に重要と言えるでしょう。
受験に役立つ記事紹介
DS検定のビジネス分野について記事を執筆しましたので、こちらも併せてご覧ください。
- ビジネス課題の整理にMECE
- データサイエンティストが知るべきビジネス用語:5フォース分析
- データ分析における仮説検証|AGAROOT ACADEMY ヤン講師ブログ
- よく聞くKPIとKGI|AGAROOT ACADEMY ヤン講師ブログ
- アジャイル開発とウォーターフォール開発の違い|AGAROOT ACADEMY ヤン講師ブログ
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
また次回お会いしましょう。
担当:ヤン・ジャクリン (分析官・講師)