AI

AI予測で競馬は勝てるのか? ~ 予測編③~

前々回から「AI予測で競馬は勝てるのか?予測編」を記載してますが、最終章です。

AI予測で競馬は勝てるのか? ~ 予測編②~今回も前回に引き続き、「AI予測で競馬は勝てるのか?」予測編になります。 https://gri.jp/media/entry/7...

単純に思ったことですが、回帰で予測された馬とクラス分類で予測された馬を組み合わせて賭けるどうなのか気になったため結果についてまとめようと思います。
また、訓練データから見える特徴はあるのか分析しようと思います。

1. 予測

回帰・分類それぞれで最も回収率の良い条件で予測し、重複した馬のみ賭けます。
両モデルで予測された馬ほど勝率が高いのでは?と思ったからです。
上記の条件で賭けた場合、回収率115%で的中率は12%でした。
思っていたよりも回収率が低いですね。
的中率も低いですので、両モデルで予測された馬でも期待値は高くないということですね。。。

ちなみに、単純に両モデルで予測された馬全てを賭けた場合が下のグラフです。

回収率117%で的中率10%でした。
逆にこちらの方が回収率が高いという結果でした。
ここまでを通して前々回の記事「AI予測で競馬は勝てるのか? ~ 予測編①~」で記載した回帰による走破タイムを予測した場合の回収率130%が最も高い結果となりました。

AI予測で競馬は勝てるのか? ~ 予測編①~AI予測で競馬は勝てるのか? ~データ収集編~の続きになります。 https://gri.jp/media/entry/7762 ...
2. 訓練データの分析

これまでの予測ではオッズが中倍率以上の馬に賭けることで回収率が上がる傾向にあったため、訓練データから馬場の状況や天気、レース状況などから荒れるレースの傾向などがあるのか調査しました。
まず始めに、フィールドの状況による優勝馬のオッズの傾向を分析しました。
4種のフィールド状況それぞれにおいて、優勝馬のオッズが5倍未満、5〜9倍未満、9〜13倍未満、13倍以上の4区分で保有率を確認しました。
結果、フィールド状況が変化しても各オッズ帯の保有率に大きな変化はありませんでした。

次に、天気別に優勝馬の平均オッズを調査しました。
天気「雪」では他の状態に比べ優勝馬の平均オッズが約1.5倍ほどあることがわかりました。

最後に出走馬数による優勝馬のオッズに関して調査しました。
10頭以下、11〜12頭以下、13〜15頭以下、16以上の場合で優勝馬のオッズを確認したところ、出走馬数が増加するほど高倍率の馬が優勝する割合が高くなっていることがわかりました。
特に、出走馬数10頭以下ではオッズ13倍以上の馬が優勝する割合は10%でしたが、16頭以上の場合は18%以上となり、1.8倍ほど高くなっています。

これらの実態を組み合わせて順当なレースまたは荒れやすいレースかを決定できる指標を作成することでもっと効率的に回収できる可能性に期待できます。
また、馬場指数や、タイム指数といった馬の強さを示す指標も組み合わせることも有効かもしれませんね。

3. おわりに

「AI予測で競馬は勝てるのか?」というテーマで回帰・分類で優勝馬の予測を行いましたが、現状確認した範囲では、両モデルともにかなり似た条件で賭けないと勝てなさそうな感じでした。
雰囲気としては、モデルによる差というよりもどういった条件で賭けるのかが重要そうです。
今後さらに良い方法が見つかれば続編書きたいですね!

T.A
新卒1年目で働いてます。 まだわからないことも沢山ありますが頑張りたいと思います。