こんにちは、プランナーのSALTYです。サプリメントアドバイザー、シニアメノポーズカウンセラーの資格(NPO法人更年期と加齢のヘルスケア学会所属)を有していますので、健康をテーマに情報をご提供しています。
健康シリーズ4回目は、「体力不足からくる痛みについて」原因と解決策をまとめました。リモートワークなどで運動不足が続くと、フレイルなど健康課題へ発展してしまいます。身体のメカニズムと体力計測方法、対策をお届けします。生活の質の維持・向上は自ら健康情報と知識を得ることが大切です。
運動不足が引き起こす「痛み」――そのメカニズム
腰痛や股関節通など、身体の「痛み」の原因の多くは、ひとつではありません。図のような社会的な課題(ストレス、リモートワークなどでの運動不足)や生活習慣(食事、睡眠不足)、年齢によるホルモン減少などが積み重なって一定のラインを超えたとき、突然痛みとなって症状が現れます。

社会的な課題は周囲の理解や業務の見直しなど、相手があることなので短期間の解決は難しいかもしれませんが、そのほかは自身で改善が可能です。食事や疲労に対してはサプリメントの摂取、食事は直接糖質(甘いもの)の摂取を減らし、食事をきちんと摂ることでかなり改善します。大切なのは原因要素全体を総合的に改善させることです。今回はその中からリモートワークで不足しがちの「運動不足」の解消にフォーカスした情報をまとめました。
現状の「体力」チェック法 ――WBI(体重支持指数*)
WBIとは重力に対する運動機能をあらわした体重と筋力の関係です。自分の体重を自分の筋力でどれくらい支えることができるかを数値化したもので、より低い台から立ち上がることができれば体力があるという見方をするものです。
最大筋力÷体重で割り出します。WBIを簡易的にチェックする「立ち上がり法」を図でご紹介します。一般的な椅子の高さ=40cmのときのWBIが60は介護予防レベルとされ、慢性的な疲れを覚えて、通勤程度の運動で体力の衰えを感じます。WBIが80が、健康と不健康の分岐点とされていて、これを下まわらない体力レベルを保つことが大切です。WBIが80ですと慢性的な痛みや自然治癒力が下がっている状態です。高さ20cmのときのWBIは100となり、これは自分の体重を100%自分の筋力で支えられている状態。健康な状態です。130のWBIはアスリートレベルとされます。
▼立ち上がりテスト
腕を前に組んで片足を持ち上げた姿勢で、勢いをつけずに立ち上がり3秒キープできればクリアです。左右両方で行って筋力に左右差がないかも調べてください。身長170センチ未満か以上かで40cmから10cmの台で170まで以上の身長の場合は、それぞれ+5の高さの台で調べます。
体力減少は「筋出力抑制」が原因かも?
身体がだるい日と、特に問題なく健やかな日と、1週間でも変化があるとしたら「筋出力抑制」が起こっている可能性が高いと考えられます。体力もエネルギーなので「作用と反作用」が働きます。たとえば、歩くとき、足で地面を蹴ると、反作用で蹴ったのと同じだけの力が身体に戻ってきます。その「戻りエネルギー」を背骨がたわんで受け止めることで、衝撃を小さくして歩行をはじめとする運動を成立させています。
しかし、運動不足や睡眠不足で自律神経が乱れていたり、あるいは加齢で身体が固いと、背骨のクッションが効かなくなり「戻りエネルギー」を吸収しきれません。筋力抑制は「作用」をコントロールして身体を守るための手段で、脳から運動に制限をかけている状態です。脳の指令は絶対なので、この状態で筋力トレーニングをしても、効果はあがらず、かえって怪我につながるリスクもあります。つまり、トレーニング前には、脊柱湾曲機能を改善する必要があります。
体力増強に寄与する、毎日の運動、あれこれ
脊柱側湾機能改善トレーニング例▶ ○ペルビックチルト(回旋)○腸腰筋ストレッチ ○ハムストリングスストレッチ ○四股捻転ストレッチ ○ペルビックチルト(側屈・前屈) ○ローオブリークツイスト、以上のようなメニューで筋出力抑制を改善する
体力向上のための筋力トレーニング例▶ ○ヒップリフト ○カエル足ヒップリフト ○スクワット ○スプリットスクワット ○プランク&ステップ ○椅子連続立ち上がり ○今の生活にプラス10分1,000歩を歩く(食後30分~1時間後の10分間ウォーキングで血糖値上昇を抑える)以上のようなメニューで代謝の高い大きな筋肉を中心に行う
それぞれ、5~6回以上を毎日行う。ポイントとしては体に一定以上の負荷をかけること。
少しきついというところまで行う。目安としては少しずつ毎日実施し、全体を10~15回できるくらいを1~2セット行うくらいまでを目標として続ける。
一方で交感神経には過剰な負荷をかけないようにすると、効率があがる。
確認ポイント
① 運動中、痛みや疲れを感じない。
② 運動中、息が上がらない、汗をかかない。


健康とは?
あらためて、健康の定義についておさらいします。WHOでも「健康とは、肉体的、精神的、社会的に果然に良好な動的な状態であり、単に病気や虚弱がないことを意味するものではありません。(WHO検証における「健康」の定義より)体力に着眼することで、痛みを引き起こす原因にアプローチする改善を行うことができます。そのほかにも生活習慣飲み直しで全体の体調バランスが保たれるよう工夫することがポイントとなります。
以上を意識して、毎日実践してみてください。筋力がついてきたころには精神面もグッと底上げされている感覚を実感されると思います。