こんにちは🌷デザイナーの上原です。
前回はフォントの基礎知識について記事を書きましたが、今回はちょっとマイナーな話題です。
前回の記事はこちら
合字について
突然ですが、合字ってご存知ですか?
和文だとあまり見慣れないかもしれません。合字もしくはリガチャ(英:Ligature)と言います。
合字とは「2つの文字が合体した文字」のことを指します。例えばこのようなくっついた文字のことです。
なぜこの合字が生まれたのか?ルーツは活版印刷にさかのぼります。
活版印刷では、文字を1つだけ転写する1本のハンコのような活字を組み合わせてテキストを印刷します。
このように単語を印刷しようとしたときに、アルファベットの端同士が干渉し合ってなんだか間が空いてしまいます。これをくっつけることで、間を埋めてくれるようにしたのが合字です。
合字なしだと「f」と「t」のにょろっと突き出た部分同士が干渉しあい、隙間が生まれていることが分かります。一方で合字ありだと、干渉が無くなり隙間が埋まりました。
合字を使うとどうなるの?
欧文フォントでは、合字を前提としたデザインがされているものもあります。こんなデザインやこんなデザインができちゃうのです!👏👏👏
合字の仲間?スワッシュ
ちなみに、スワッシュ(英:Swashes)という字形もあります。筆記体などのフォントでよく見る文字のはじめやおわりの部分ににょろにょろと伸びる字形のことを指します。スワッシュを取り入れることで、優雅でデザイン性の高いグラフィックを作ることができます。
まとめ
合字やスワッシュを取り入れることで、デザイン性がアップしていることが伝わったでしょうか?今回は欧文合字を取り上げましたが、実は和文にも合字が存在します。欧文同様、2文字以上をぎゅっと1文字にまとめていますね。
2文字をギュッと、に見える文字「朝日新聞DIGITAL」
このように意外と身近なところに合字がいるかもしれません。ちょっと気をつけて見てみると、こっそり潜んだ合字たちを発見できるかもしれませんね。🔍