前編では役割について以下のように記しました。
プロジェクトリーダー/ディレクターは、
メンバーがタスクなど正確に認識できているかどうか意識すべきであり、
同じゴールに向かって作業しやすい環境を作る役割を担っている。
前編でも記しましたが「作業しやすい環境づくり」が私は最も大切だと思っています。
では、その環境づくりとは何を意識しているのか。
今回はその心掛けている部分を紹介しようと思います。
心がけていること
結論から言うと、いかに空気が読める(察することができる)か!!
やりづらくないか、相談しやすいか、モチベーションを落とす原因を作ってないか。
その場で敢えて空気を読まない動きをすることすら、空気を読まないと出来ません。
いや、そんなんいつでも必要だし、そりゃそうだろって感じかもしれないですし、どう空気読むのかが大切なのよって感じですよね。前編で伝えた「取り組みやすい環境を作る」役割ゆえ、全体を俯瞰しながら、チームをまとめていく必要があります。
技術力が高く、難しいレベルの高い仕事ができても、空気が読む力が弱ければ
プロジェクトリーダーやディレクターには向かない可能性が高いかなと個人的に思います。
(人には得て・不得手があるので)
Ⅰ. コミュニケーション
まず、チームメンバーの1人であるとき以下のような経験はありませんか。
- 相談しづらい
- 連絡してもレスポンスがない、または遅い
- 仕事を雑に依頼される
このような環境で仕事をしなければならないとしたら、しんどいと思いませんか。
そしてこれらが原因で、不安を抱えながら「余計な」時間を過ごすことが多い気がします。
ですが、少しでもコミュニケーションを増やすことでこの環境は改善されると思います。
- 日頃から会話/声がけ/雑談する
→ 相談しやすくなる - 連絡に対して一言でもアクションする(”OK”、”後で確認予定”など)
→ ステータスが明確になるので、安心して他の作業を取り組める - どういう目的で何をしてほしいのか伝える
→ 作業の本質を理解しつつ作業を行えるため、認識のズレが小さく、迅速な対応ができる
上記を必要以上のコミュニケーションだと捉える方もいるかもしれません。
しかし個人的には仕事を迅速に進めるうえで最低限必要なレベルだと思っています。
不安要素なんて無い方が良いに決まってます。作業効率も下がりますし。。
チームで最大限の効果を生むにはメンバーの協力が不可欠であり、この鍵となるのがまさに信頼です。
そしてコミュニケーションの質や量で、信頼度は変わると思います。
(考えてみましょう)
例えば信頼できるAさん、信頼できないBさんがいたとします。
あなたは2人から同じ内容の注意を受けました。
同じ内容だけど、Bさんからの注意は素直に受け取れない……なんてケース。
正しいことを言っていても、信頼がないから伝わらない、嫌がられる。
Bさんとしては、「注意したのに全然直ってないじゃないか。」なんて悪循環にさえなりかねない。
こんな状況って結構あると思います。人には心があるので。
なので、自分が誰かを指揮する立場の場合は、最低限のコミュニケーションを大切にしています。
信頼を構築するには長い時間がかかりますが、崩れるのは一瞬です。
Ⅱ. 物事の整理(面倒くさがらない)
– スケジュール、タスク、ドキュメントの整理
プロジェクトで整理すべきものは多岐にわたります。
骨の折れる作業ですが、早めに整理しておくことで仕事の効率があがります。
遅延が発生しているとき、作業が多いとき、そういう時こそ1度落ち着いて、スケジュールやタスクを見直し優先順位をつけて取り組むことを心がけています。
ドキュメントは作成前に書き方や格納場所のルールを作っておくのが良いです。
書き方の統一で、余計な確認を減らすことができ、格納場所ルールを決めておけば、探したい情報がどこにあるのか探しやすくなります。
当たり前のことしか言ってないですが、焦るとできなくなることもあるので日頃から気を付けて取り組むことで習慣化します。
何をどのタイミングでどの優先順位でやるべきなのか迅速に判断することが、指揮者として大切です。
– 依頼・情報共有時の文章を整理する(理解力・伝える力・整理する力)
誰かに依頼すること、情報を共有することもよくあります。
伝える方法は何でも構いませんが、内容をそのまま文章にひたすら書くのは好ましくありません。
(※個人的にはマークダウン記法がおすすめ)
報告時は、この報告を以って相手にどうアクションしてほしいのか、何のための報告なのか明確にし、全体がストーリとして成立しているか心がけています。
依頼時は、何を目的とした依頼で何をしてほしいのか正確に伝えています。
ただし、依頼を達成するための「方法」までは最初から共有しません。なぜなら
これは依頼される側が自ら考えることで、成長を促し、向上心をもってもらうためです。
まとめ
指揮する立場として「コミュニケーション」「整理する力」が必要だと述べてきました。
もちろん他にも提案する力、リーダシップなど様々あると思いますし、何が最も重要なのかはヒトによって考え方も違うでしょう。
同じ指揮する役割でも、チームメンバーによって対応の仕方はもちろん異なります。
しかし指揮者としての考え方やヒトとの向き合い方は変わらないと個人的に思います。
繰り返しになりますが、仕事は持ちつ持たれつであり、協力してくれるメンバーがいるからこそ業務が成り立ちます。
自分はリーダーだから、メンバーが作業さえしてくれれば良い。こんな考えではチームとして成り立ちません。
チームメンバーがいかに助け合いしやすい環境を構築するかが指揮者の腕の見せ所ではないでしょうか。