その前に軽く「人間力」とは
内閣府がまとめた「人間力」の定義によると以下の3点が挙げられるようです。
- 知的能力的要素
「基礎学力」「専門的知識」「論理的思考力」「創造力」 - 社会対人関係力的要素
「コミュニケーションスキル」「リーダーシップ」「公共心」
「規範意識」「相互啓発力」 - 自己制御的要素
「意欲」「忍耐力」「自己受容・自己実現力」
これはビジネスにも直結しており、とかくスキルといえば技術力の話になりやすいですが、技術力自体は好きで自主的に学んだり経験を積めば自ずとつく力でもあり、一方、対人能力や自己制御は意識して考え行動しないとつかないスキルだと思います。
今回は自己制御的要素にからむフラストレーションとその耐性についての話になります。
溜まるフラストレーション
おそらく大半の人は困難な状況に置かれるとフラストレーションが溜まります。
フラストレーションが発生する理由はだいたい以下ですよね。
- 自分/他人がうまく動かない
- 思っていたのと違う
- 予期しないやばいことが起きた
上記が発生したときに耐性がない人が起こす行動は以下です。
- 攻撃 →他人に怒る、自分に自傷など
- 退行 →駄々をこねる、拗ねるなど
- 逃避 →強行突破、法を犯す、現実逃避(何もやらない)など
- 固着 →貧乏ゆすり、エレベーターボタン連打など
- 抑圧 →自己の中に抑え込む(けど限界時に爆発する)など
よくにた言葉に「ストレス」がありますが、こちらは環境などが引き起こす外的要因が主で
「フラストレーション」は内的要因となり自己コントロールすることができます。
強いて言えば「ストレス」から「フラストレーション」が発生する感じでしょうか?
フラストレーション耐性がある人
耐性がある人の特徴は以下になります。
- 我慢強い
緊張やプレッシャーに耐え、状況を冷静に分析し打開策や解決策を探し当て推進することができます。 - 切り替えが早い
状況に固執しないで、バッサリいったん切り捨て代替案や次のステップに進むことができます。 - 気分転換が上手
独自の気持ちの切り替え方法などを持っていて、自分のフラストレーションをいったんリセットできます。例えば仕事中であれば喫煙、コンビニへ買い物、雑談(同僚への愚痴)などが該当します。
どの様に耐性を上げるか
耐性を上げる方法は一概になかなか言えませんが、以下が参考になるでしょうか。
- 冷静に状況をかんがえる癖をつける。イライラしている焦っている理由をさぐりましょう。
- その打開策が自分の中にあるのならそれをわかるように伝える、もしくはどうしようもなければ自分でやってしまいましょう。
- 打開策がなければそれを相手に理解させ、一緒に考えましょう。やりたいことと出来ていないこと説明/整理も必要です。
我慢できない/コントロールできないと耐性がガンガンさがり生きにくい人生となってしまうでしょう。また、人を変えるのは、自身を変えることより何倍も手間がかかり、また変えられないことも常ということを念頭に行動することが必要です。うまくコントロールでき物事が解決した場合、達成感が得られると思います。それが耐性をつけていく方法です。
昨今、さまざまな「便利な事」や「自由」が生まれている世の中で我慢するシーンが少なくなってきているかと思います。ただ我慢を知らないことによる弊害はすでに生まれつつあるのでそれを意識しているかどうかで人間力をあげられるかが決まってくると感じています。
一方、受け取る側も以下のような格言があるので相手を理解することも大切ではあります。
行動に問題があるとしても、その背後にある動機や目的は必ずや「善」である。
~アドラー~