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「SONYの開発18か条」を今考えてみる【中編】

引き続き「SONYの開発18か条」の内容を改めて考えてみました。ちなみにこんな感じの内容です。

 

第7条:商品の弱点を解決すると新しい市場が生まれ、利点を改良するといまある市場が広がる

弱点を解決する、で思い浮かべたSONY商品はウォークマンです。かつて音楽は家でしか聴くことができないという弱点を有していたのですが、ウォークマンは音楽プレーヤーを持ち歩き可能なレベルまで小型化することで、どこでも音楽を聴けるようにした画期的な商品でした。そしてこれが世に出た結果、新しい市場が生まれ大ヒットとなりました。
また利点を改良するで思い浮かべたのは、宇宙飛行士の打ち上げ時の重力の影響を緩和するためにNASAで開発された低反発素材、それの寝具への活用です。今あるものをどうするかから生まれるビジネスも多々あるということがよくわかります。感心の第7条ですね。

第8条:絞った知恵の量だけ、付加価値が得られる

これも納得かつ重いなぁと思います。第6条の新しいものを早く取り入れることの重要性を意識しながら、深く考えることの重要性、時間をかけただけ弱点が見え、無駄が見つけられ、新しいアイデアが生まれ、次の一手が見つけられる……納得できますが実に重い第8条と感じます。

第9条:企画の知恵に勝るコストダウンはない

コストダウンは、リストラでも賃金カットでも素材の質を落とすでもこまめな節電でもなんでも、すぐに思い浮かぶような安易な方法を取らずに、企画で知恵を絞り出してアイデアを出せということでしょうか?少し解釈が難しい第9条でした。

第10条:後発での失敗は、再起不能と思え

SONYといえばゲーム、そんな世の中になった時代はいつからだったでしょうか?それまで任天堂の独壇場であったゲームハード業界で倒れたいくつのもハード(特にSEGA、バンダイ、あとバンダイxアップル)が思い浮かびました……任天堂も任天堂64でもうだめかと思いましたが、Wii、DS、Switchと怒涛の巻き返しがありましたね。先発の失敗だから巻き返せたのかなぁとも思いました。それで解釈合ってるのか?な第10条。

第11条:ものが売れないのは、高いか悪いかのどちらかだ

もうそれにつきますよね。認知がとかタイミングとか世間が追いついてきてないとか、まあみんな言い訳ですよね……使い勝手が悪い&わかりにくいは継続しない&浸透しないでしょうし、すごく良いけど高いって方がまだ救いがある気が……これまでの内容を思い返しながら、そうだよね~な第11条。

第12条:新しい種(商品)は、育つ畑に撒け

もう死んでいる市場に種を巻き続けても、先細る中で売上を伸ばすことは物理的に無理なんじゃないってことでしょうか?古くは馬車から車にスイッチした際、またテレビからネットへスイッチした際、常に育つ畑をウオッチすることの重要性は身にしみます。一番育つ畑が何なのかを常に観測する必要があるぞ、そんな第12条。

やはりSONY、よいなぁ。
残りは近々。

※関連する記事も参考として載せておきます。

革命的音楽プレーヤー「ウォークマン1号機」はいかにして生まれたか?

BUSINESS WARS / ビジネスウォーズ

 

 

hiroyoshi usui
ディレクター、Keep it simple, stupid.