僕は妻とよく都内のいろんな地域を散歩するのですが、その散歩中に、妻がマンションのモデルルームや空き家物件なんかを見つけたら、金額や間取り図を眺めて「中を見てみたいなあ」ってよく言うんです。
ちなみにうちはマンションはもう買っておりまして、全く新しく物件を買う予定なんてありません。でも妻は「この辺で100平米で8000万円なんだ。見たいなあ」ってすごく言うんです。
もちろんフラッと入って、「下の広告見ました。ちょっと見せていただけますか?」って言うと、不動産会社の人はものすごくウエルカムな顔で説明してくれるのは知っています。
でも、その後で、僕と妻はテーブルに通されて、なんか紙を出されて、そこに住所とか希望価格とか希望地域とかいろんなことを書き込まなきゃいけないんです。そして、一度そういうのに書き込んでしまうとずっとずっと何度も何度も「マンション買いませんか?」って電話がかかってくるんです。
だから妻は「見たいなあ」って言って、その物件を外側から眺めて、「裏は学校だからずっと陽当たりは良いよね」とか「あ、こんなところにもカメラがついてて、防犯はきっちりしているね」とか色々と言ってそれで終わりになるわけです。
で、妻が「そういう間取り好きな人たち」をたくさん集めて、各社協賛でバスを借りて「モデルルームツアー」というのがあれば絶対に参加するって言うんです。
お弁当付きなら¥1000払ってもいいそうです。
家って一生に一回の買い物なのに、あんまりいろんな種類の家を見る機会がないですよね。
「家を買いたいなあ」って思ったときに、「買うことが出来る物件」って数が限られているし、「だいたいこの辺り」っていう希望もあると、かなり限られた数の中から「これかなあ」っていうのを消去法で選ぶしかないみたいなんです。
でも、「間取り好き、物件好き」としては、出来れば普段からいろんな種類の家を見ておいて、「いろんな生活を空想してみたい」そうなんです。
確かにみなさん、「他人の家を見る」のが大好きなんですよね。
「ああ、この人はこんな家でこんな家具を置いてて、こんな趣味のカーテンで、こんな本棚なんだなあ」って見るのって、その人の「違う面の人生」を見ているみたいで楽しいんです。
はい。家っていろんなことを語るんですよね。
「床暖だけはないと困るってこだわったんだよね」とか「家具がゴチャゴチャあるの嫌いだから、収納を大きく用意して、全部そこに突っ込んでるんだよね。そこに入らなくなったら全部捨てるって決めてるんだ」とか、今まで知らなかったその人の違う面が見えてきます。
それで、「いろんな人の別のあったかもしれない人生を見たいから」妻はその「モデルルームツアー」行きたいそうです。
もちろん、参加者はいろんな「お家」を見た後で「あの階段がすごく良かった」とか「もっと陽光がたっぷりほしい」とかいろんな感想を書かなきゃいけないので、不動産会社側としてはすごくリサーチが出来ると思います。
あと、妻が言うに、そこでシステムキッチンとか家具も見れたりすると嬉しいそうです。
確かにシステムキッチンって、そういう展示場に行っても、非現実的な空間にポツンとあるだけからピンとこないんですよね。
それがマンションのモデルルームの中にあると「なるほど。これは使いやすいかも。ここでお皿の受け渡しが出来るんだ。うちもリフォームの時、これにしようか」とかって感じやすいです。
あるいはそのツアーに付いているお弁当やお茶も、それぞれのモデルルームで頂けたら、「楽しい」そうです。
机とか椅子も、普通の家具屋さんで展示されていると、やっぱり非現実的な空間だから「この椅子いいかも」って感じても、自宅に届くと「ちょっと違ってたり」しますよね。
それがそのモデルルームでしばらく座ってお茶とか飲んでると「この椅子、良いね。うちに買おうかな」ってなるかもしれないです。やっぱり椅子って10分以上は座らないと「自分にあっているのかいないのか」がわからないと思うのですが、普通の家具屋で10分以上座るのって相当勇気と根気がいります。
でもそのモデルルームでお食事なら、30分は座るから本当に自分の好みなのかどうかわかりやすいです。
「そういうツアーがあれば絶対に参加する」という女友達は、妻にはすぐ思いつく人がすでに3人いるそうです。
そして、「休日を使ってもそういうツアーがあれば行きたい」そうです。で、その経験で必ず「新しい家を買うきっかけになる」そうです。
いかがでしょうか。各社協賛の「モデルルームツアー」。