2022/4/1に個人情報保護法が改正されたので、個人情報にまつわる情報を色々収集してみました。
個人情報保護に関する前提
まず始めに、個人情報保護に関する前提情報をざっくり整理していきます。
過去にさかのぼり、国際的な動きからです。
1900年代、2度の世界大戦の反省から、今後このような戦争を起こさないことを目的に国際連合が発足し、その中で、”人権”について国際的に考えられるようになりました。
※”人権”とは何かについて、法務省のHPでは次のように説明しています。
「すべての人々が生命と自由を確保し,それぞれの幸福を追求する権利」あるいは「人間が人間らしく生きる権利で,生まれながらに持つ権利」
人権について考えられた結果、1948年に国際連合で”世界人権宣言”が成立しました(宣言に法的拘束力はなし)。
その後、この宣言を実現するために法的拘束力を持つ”国際人権規約”が1976年に発行され、日本は1979年に批准しています。
※批准(ひじゅん)とは、条約に対して国が行う最終的な確認や同意のこと
日本では1946年に日本国憲法が発行されましたが、世界人権宣言と似た内容が憲法の中で定められています。
憲法に定められている”人権の尊重”が侵されないように、様々な分野に向けて法律が制定されており、”個人情報保護法“(正確には、個人情報の保護に関する法律)はその一つというような位置づけになります。
個人情報保護法に関する基本情報
次に”個人情報保護法“に関する基本情報を整理していきます。
個人情報保護法は、コンピュータの進歩やインターネットの発達に伴って、2003年に制定されました。現在は、2016年に設立された個人情報保護委員会(国の行政機関)がガイドラインなどを策定したり、個人情報が適切に取り扱われるよう、監視や指導を行っています。
個人情報保護法の目的については、次のように明記されています。
①個人情報の有用性(個人情報を適正にかつ効果的に活用すると、社会を発展させ国民生活を豊かにすることにつながる)に配慮しながら、②個人ひとりひとりの権利や利益を保護することを目的とする
つまり個人情報保護法の内容は、
①社会を発展させるために個人情報を活用すること
②個人の権利を守ること
この2つのバランスが取れたものであることが望まれます。
では、そもそも個人情報とはでのようなことを指すのでしょうか。具体的には次の2つのことを指しています。
1.個人を識別できる情報
氏名、生年月日、連絡先などを組み合わせた情報、本人を判別できる映像データ、録音データなど
2.個人識別符号が含まれる情報
①身体の一部の特徴を電子計算機のために変換した符号
指紋、DNA、顔の骨格などの身体の特徴データなど
②対象者ごとに割り振られる符号
マイナンバー、パスポートや運転免許証の番号など
ですので個人情報保護法は、これらの個人情報をデータベース化して利用する”個人情報取扱事業者”が守るべきルールになります。
to be continued…
参考文献
・法務省HP
https://www.moj.go.jp/JINKEN/kadai
・東京都公式HP
https://www.johokokai.metro.tokyo.lg.jp/kojinjoho/hogohou/
・人権関係年表
https://www.fukuokaken-jinken.or.jp/chronologies/
・マンガで学ぶ個人情報保護
https://www.ppc.go.jp/news/anime_personalinfo/top/