雑談

映像作家のカオス部屋(14年2月号)

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今回取材にお伺いしたのは、映像作家志望の28歳男性。

普段は美大の助手として大学に勤めながら、たまに来る映像編集等の仕事をポツポツとこなしているそう。
また映像以外にもインスタレーション等のアート作品も不定期に制作しているアーティストでもある。

神奈川県座間市にある彼の賃貸マンションは、家賃6万2000円。
このエリアでは若干高めの家賃だそうで、外観も綺麗でセキュリティもしっかりしている。

しかし玄関の扉を開けるとそこには混沌が広がり、そしてその隙間で生活するアーティストの姿があった。

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と、意味も無く難解な表現を使ってみたが、一言で言えば片付けられない(片付けない)人の部屋である。

ご本人は一見すると28歳よりだいぶ若く見える。
もっと正直に言えば20歳前後の学生さんに見える。

そしてこちらの質問に言葉少なに答える様子は、一般の人が想像する?美大生のイメージそのままという感じだ。

そんな彼は広尾で生まれた一人っ子。

その後親の仕事の都合で世田谷、調布、そして千葉と移り住んだ。
幼いながらに広尾から世田谷に移った時の生活の変化に衝撃を受けたそう。

「世田谷駅で言うと小田急線梅ヶ丘のすごいぼろいアパートに引越したんです。何だここはって感じで。
広尾のことはあまり覚えてないんですけど、すごい高層マンションだと思うんですが、その吹き抜けのところを見上げていたような記憶があって、多分そこに住んでいたんだと思うんですけど。
そこから世田谷に来て、ぼろくて恐らく家賃も安いマンションに住んで、そのギャップが凄く印象に残っています。」

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あらゆるものが雑然と散らかった彼の部屋からは、不思議な事に”貧乏臭さ”が全く感じられなかった。
むしろ彼の頭のなかに広がる様々なアイデアを再構築するための道具として部屋が存在するかのよう。

なぜ片付けない?の質問には「このままでも生活できるので、まあ良いかと。」このコメントもどこか芸術家っぽい。

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「2014年の目標はお金を稼ぐ事」という言葉がどうにも本心に聞こえない(笑)、芸術家の部屋を是非ご覧いただきたい。

取材番号: 0006
取材日: 2013年12月

  • 20代
  • 男性
  • 単身世帯
  • 映像作家
  • 神奈川県座間市
  • 芸術家
  • 汚部屋