雑談

恩恵を受けるのは菓子メーカーだけじゃない?!経済波及効果が半端じゃないアメリカのバレンタインデー

日本ではすっかり「女性から男性にチョコレートを贈る日」として定着した感がある、バレンタインデー。アメリカのバレンタインデーは、お祝いの仕方がちょっと違う。

まず、贈り物はチョコレートに限らず、なんでもよい。花束やぬいぐるみやチョコレートやカードが定番ではあるが、何をあげても大丈夫。

それから、女性に限らず、老若男女の誰から誰にあげてもOK。愛情を感じてる人同士が贈り物をする日なので、父親から娘にあげるのもアリだし、孫からおばあちゃんにあげるのもアリ。恋人同士においていうと、男性から女性に花束と素敵なご馳走をプレゼントするのが結構主流だったりするので、日本人からするとちょっと驚くだろう。

そんなわけで2月14日は、チョコレート売り場・カード売り場は人がワラワラ買い物してるわ、花束の値段が通常時の2-3倍に膨れ上がるわ、2月14日のレストランは「バレンタインディナー」なるコースメニュー1種類のみの提供で通常より2倍近く高いわ(にも関わらず予約はいっぱいになるわ)、とにかくこの稼ぎ時の日に稼ぎ倒したるわ!感がハンパない。

ここまで見ただけでも、アメリカのバレンタインデーがあらゆる業種に商機・恩恵をもたらしているのがお分かりいただけるだろう。日本のバレンタインデーだと、製菓・食品メーカーあたりのみが独り勝ちする日だが、アメリカではその上にヌイグルミなどの玩具、グリーティングカード、生花、レストランなどホスピタリティー産業も恩恵を受けるわけだ。

しかも、それだけではない。実はバレンタインデーは、他にもトンデモなく桁違いの商機を捉えて逃さない日なのだ。それがナンなのか想像できるだろうか?

実はアメリカのバレンタインデーは、プロポーズをする人が目白押しなのだ。

先にも述べたように、バレンタインデーは愛情を感じてる人同士が愛を確認しあう日。しかも恋人たちにおいては、男性が女性を素敵なディナーに招待して贈り物をあげる日。まさに指輪を取り出して求婚するには打ってつけの日ともいえる。

7000人を対象にChillisauseが行ったアンケート調査によると、「プロポーズしたい・されたい理想の日」ランキングで、バレンタインデーは女性が選ぶ1位、男性が選ぶ2位になっている。

アメリカンエクスプレスが今年2月に発表した調査結果によると、1,400万人のアメリカ人が今年のバレンタインデーにプロポーズする・される予定だという。

WeddingWire調査によれば、アメリカ人が婚約指輪にかける平均予算は3,500ドル。

これらデータをもとにザックリ単純計算してみると、1,400万人の半分である700万人が男性だと仮定して、すべての男性が3,500ドルの指輪でプロポーズしたとした場合、バレンタインデープロポーズの指輪売上は245億ドル規模になる。とてつもない経済効果だ。

実際私はこの記事を2月14日バレンタインデーの夜に書いているのだが、ツイッターで「Got Engaged(婚約しました)」というキーワードで検索をかけてみると、出るわ出るわ、次々と。「弟が婚約した!」「FBの友達がみんな今夜婚約した!」「レストランで隣の席のカップルが婚約してるのを見た!」「お母さんが婚約した!(←このへんがナンともアメリカン)」といった類のリアルタイムのツイートが1時間に200件ほど続々と入ってくるさま。

 

 

しかも、そんな婚約ホヤホヤの人々に向けて、鉄は熱いうちに打て!とばかりに結婚ビジネスがらみの人たちがプロモーションをFBやツイートで流しているのも面白い。

「このバレンタインデー週末に婚約された貴方!結婚式のカメラマンをお探しですか?私のカメラマンサービスを今週末中に予約してくれれば300ドル割引します!」

「このバレンタインデー週末に婚約された貴方!結婚式当日のヘアセット&メークアップをお探しですか?私のサービスを今月2月中に予約してくれれば50ドル割引します!」

こんな感じで、カメラマン、メークアップ、ウェディングドレス、ケータリング、ホテル会場など結婚式に関わるビジネス達が、このバレンタインデー週末に婚約したと思われる1400万人近い規模の人達から少しでもビジネスを掠め取ろうと凌ぎを削りあってる様子が伺えて、なんとも興味深い。

というわけで、日本のバレンタイン商戦なるものがどんなに商業化されてるかと思ってた我々日本人。上には上がいるもので、バレンタインデーの位置づけ方次第でもっともっと多くの業種・業界も稼げるはず!