デザイン

英字フォントの選び方

仕事をするうえで文字を見ない日はありません。デザイナーであればなおさらです。

例えば、名刺一枚作るだけでも、氏名、所属、住所、連絡先、企業によっては企業理念や座右の銘が載っていることもあるでしょう。

そこで、今回はフォント選びの際に求められる細かい気遣いに注目してお話していきます。

 

フォント選びの意義

そもそもなぜフォントを選ぶ必要があるのか、ゴシックと明朝の違いは分かってもそこから先はデザインフォントでもない限り大体同じじゃない?ええ、実際あんまり変わらないフォントもたくさんあります。

しかし、そうはいっても仕事で扱うとなるとその先まで気にかけなくてはなりません。ことさらにデザインにおいては、どんなに文字のレイアウトや大きさを工夫したところで、フォントが不適切ではすべてが台無しになってしまうからです。

分かりやすい例を図にしました。下の図をご覧ください。こちらのフォントは3つともサンセリフ体(日本語フォントで言うゴシック体に相当)で、全て「Iij01」と書いてあります。似たようなゴシック体なので普段は気にならないと思いますが、同じ文字列で並べれば違いは一目瞭然です。

具体的には

・太さ
・Iなどの頭、尾に横棒の有無
・i、jの点が丸いか四角いか
・jの尾が曲がるか曲がらないか
・0の丸み
・1の頭の角度
・0に斜線が入る

ざっとあげるだけでもこれだけの違いがあります。要は、このような形の違いに気を配ってフォントを選ぶ必要があります。

 

フォントの選び方

では本題。それを把握したうえで、どう選ぶのが良いのかという話です。

簡潔に当たり前のことを言います。仕事ではできるだけ読みやすいものを使いましょう。

というのも、仕事ではなにかと文字が長くなりがちです。それだけでも読む人は大変なので、フォントは読みやすいものを選んで負担を軽減させる必要があります。そうしないと読んでもらえないだけではなく、極端な話、誤読を招いてトラブルになる場合もあります。

もちろん、用途や媒体によって雰囲気というものもあるので、雰囲気に合うフォントの中から、読みやすいものを選ぶとよいでしょう。

実際に

最初に名刺の話をしましたが、GRIの名刺も例にもれず様々な情報が載っています。
GRIの場合は固すぎず軽すぎない創造性ある雰囲気の名刺なため、それに準じた雰囲気のフォントかつ、読みやすいフォントを選びます。
今回は雰囲気から、まず全体を太めのゴシック体にすると絞りました。

名刺の場合は特に個人情報や会社情報が載るので、どんなにかっこよくても装飾のついたフォントは使いません。読みづらくなるからです。小文字のgとかがそうですね。あと、上の図の小文字のjが曲がっていないのも、かっこよくはあるのですが実際読みづらいので今回は没です。

いくつかの似たようなフォントを集めて、雰囲気に適してなおかつ読みやすいフォントを試行錯誤しながら選んでいきます。

 

今回は特に英語のフォント選びのお話をしましたが、日本語のフォント選びでも同じ要領で絞って決めていくことがあります。

みなさんも、フォントに気を向けてみることで、いつもの資料がぐっと読みやすくなるかもしれませんよ!お試しあれ。

NH
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