皆さんは、豆腐に遭遇したことはありますか?
栄養満点で色々な料理に活用できる優れもの!健康食、美容食、長寿食としても優等生の豆腐……ではなく、これです。
身近な例だと、絵文字の文字化けで見かけたりするでしょうか。白くて四角いから豆腐と言うそうな。なんかかわいいですね。
でもこれ、豆腐文字とも言うエラー表示なんです……(かわいいとか言ってる場合ではありません。)
豆腐が生まれる原因はフォントによって対応していない文字がある時といった、デバイスなどでの表示上の乱れによるもの。
この豆腐をなくすために立ち上がったのが、Googleと世界的なフォントベンダーのMonotypeの2社です。
Notoについて
ラテン語で「書く・印をつける・メモする」という意味 + 「No More Tofu」だから「Noto」
エラー表示を豆腐と呼ぶのはもともと日本の業界用語だったようですが、それが海外に広まったようですね。興味深い由来です。
「すべての人のためのデジタル言語」を目標に「Noto」プロジェクトは進められました。5年以上の月日を費やし、現在の段階に至ります。
また、目標にはデバイス用フォントの開発だけでなく、文化的な情報の保存としての側面もあったようです。
「Notoの目標は、デバイス用のフォントを開発することでしたが、情報の保存にも非常に高い意識がありました。」と、付け加えました。「あまり使用されない言語、純粋に学術的な言語や使用されなくなった言語でも、その保存は非常に重要だと考えています。」
(引用:800を超える世界の言語に対応するNoto for Google書体の開発|Mototype.)
こうして開発されたNotoのサンセリフ体の総称が「Noto Sans」なのです。
Notoは何がすごいのか?
では結局何がすごくて超便利なのでしょうか?
無料で商用利用可能
頭が上がりません。本当にありがたいです。
ウェイトが豊富
Noto Sans JPにはウェイトが10種類の太さが用意されています。また、バリアブルフォント化もされており自由な太さを数値で指定して利用することも可能になっています。天才か。
収録文字数が豊富
NotoプロジェクトではUnicodeコンソーシアム規格に含まれる800以上の言語に対応できる単一の書体ファミリーを開発しています。「No More Tofu」を実現すべく開発されているだけあって、漢字が表示されないことはほとんどないのではないでしょうか。
いろいろなところにNoto Sans
Noto Sans JPを目にしないことは無いと言えるほど、Noto Sansを使用しているウェブサイトやアプリは多数あります。
例えばアプリケーションだったら、Slackの日本語部分だったり、色々なウェブサイトだったり……
何を隠そう、あなたが今読んでいるこのテキストもNoto Sansです。
まとめ
今回Noto Sansの開発背景について調べてみましたが、背景や意図を理解することでフォントの選び方や表現の広げ方にも生かせたら良いなと思いました。終始壮大すぎてかっけーという気持ちでしたが。今後もフォントの面白さや楽しさを発信できればと思います!🫶