雑談

これは知りたい!? – 「犯罪者の心理」が読めるサイト

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渋谷 Bar Bossaのマスターが、カウンターの中から観察した世の中の“不便”に斬新なアイデアを提案する連載!

大昔、ある友人が、ほとんど詐欺に近い化粧品を電話で売りつけるというアルバイトを始めたことがありました。

「ええ、それ犯罪なんじゃないの。やばいよ」とそれとなくやめさせようとしたのですが、「大丈夫、大丈夫、スレスレだけど法律にはふれてないらしいし、バイト代すごく良いんだよ」と言って、彼はそのままその仕事を続けました。

でも、毎日やっている仕事が電話で人を騙すってどうなんだろう、結構、精神的に病んでしまうんじゃないかなあ、とか思って、僕もその彼の悪い「気」のようなものを感じたくなかったので、その友人とは少しずつ距離を置き、最後は会わなくなりました。

例えば「振り込め詐欺」のような行為、やっている人たちの気持ちってどんな感覚なんだろうとよく思います。

人の良さそうな声の田舎のお婆ちゃんを騙す瞬間って「快感」なんでしょうか。ゲームみたいな感覚なのでしょうか。でも普通に考えてお婆ちゃんが騙されていくのを「快感」に思うのってかなり歪んでますよね。

みなさんよく指摘しますが、「そこまでアイディアや努力する気持ちがあるのなら、普通の仕事でもちゃんと稼げるんじゃないか」って思います。

でも、もしかしてそういう種類の犯罪って快感で癖になるんでしょうか。

その辺りの感覚を知りたいなあといつも思います。

4121423119 859988c104 o thPhoto by Alan Cleaver

先日、鈴木伸元の『性犯罪者の頭の中』という本を読みました。

この本の中で「性犯罪はムラムラしてではなく、計画的がほとんど」という項があります。

性暴力の動機は、「衝動的でコントロール不能」と考えがちだが、実際には違う。加害者は、犯行を成功させるという目的に沿って、「狙いやすい対象」を選び、「犯行が成功しやすい場所や時間」を選んでいる。目的に向かった理知的な行動をとっているのである。
(中略)
確実に獲物がいて、犯行が遂行できそうな状況を作っていくのである。目星をつけた被害者の後をつけ、一人暮らしであることを確認すると、窓の灯りが消えるまで何時間でも待つ。その間に、コンビニで手袋やマスク、紐といった道具を調達する。
(中略)
性犯罪を繰り返す彼らに特徴的なパターンを十分に理解しなければ、その再発防止の働きかけや、自分の身を守る防御策は意味がないものに終わってしまう。

9486696085 1244de26f7 o thPhoto by Ray Forster

ここである露出狂の告白を紹介したいと思います。

こちらからの引用です。
【追記あり】元露出狂が綴る防犯対策

私は尾行露出専門です。尾行中にこういう事されると嫌だ、逆にこういう事されると嬉しい、といったことを書きます。

1 携帯電話はご褒美です。

夜道の携帯電話は隙を見せているだけです。携帯電話を持っている女の子を見ると「おっ、あいつは尾行しても気づかないだろうな」と思って、積極的に狙ってました。

「電話で話している時に、ちんちん見せちゃったら助けを呼ばれるんじゃないの?」って思われるかもしれませんが、大丈夫です。助けを呼ばれたとしてもすぐに相手が駆けつけてくるわけではありませんから。

2 コンビニに避難されるのは少し嫌だけど決定的ではない

こちらの尾行に気づくとコンビニに入ってやり過ごそうとする人がいます。これはまあまあ効きますね。特に店員さんに話しかけているのを見ると、僕は一目散に逃げてしまいます。

フリでもいいので、店員さんに話しかけるのがいいでしょう。ですが、お店に入ったくらいですぐに諦めることはありませんよ。一度「見せたい」モードに入るとなかなか抜けません。何もなければ、コンビニから出てくるのを待つだけです。

コンビニで出待ちをしている時に他のターゲットを見つけた時はそっち行きますけどね。お店に入っただけで「巻いた」と思わないで下さい。

3 明るい道でも関係ない

明るい道を歩くのがいいといいますが、防犯上はあまり関係ないでしょう。ずっと明るい道を歩いて帰れるのならいいです。しかし、最終的に暗い道に入るのであれば意味がありません。暗い道に入った瞬間やられます。明るい道を暢気に歩いている女の子を見つけて尾行して、暗い道に入った瞬間やったことは何度かあります。明るくて人通りの多い道を歩いていると尾行に気づきにくい事があるので注意して下さい。

4 立ち止まられるのは嫌だ

地味に嫌なのがこれです。こっちが尾行している時にぴたりと立ちどまられると、こちらは困ります。ターゲットに合わせてこっちが止ると尾行が明らかにばれますし、追い抜かしてしまうと尾行にはなりません。人通りがある内に「尾行されてる?」と思ったら立ち止って見て下さい。うしろの男が不自然な行動を取り始めたら要注意です。靴紐を結び始めるとか携帯をいじって止るとか。

5 方向転換

これが一番嫌でした。こちらが尾行をしていると、急に180度ターンをして真逆の方向に歩き始める子がいるのです。これは参りますよね。その子に合わせて、こちらも180度ターンをしたら怪しすぎます。そういう時は、素直に諦めていました。180度ターンをしてもうしろについて来る奴がいたら、それは痴漢です。注意して下さい。※180度ターンは「その場で」180度回転しなくてもいいです。旋回をして、今までの進行方向とは180度逆の方向に行けば大丈夫です。

6 大声を上げる。

当然嫌です。しかし、余罪が相当あった私ですが、大声を上げる人に遭遇したことはありません。『私は変態にあったら大声あげるもんねえ』って思っているあなた。多分、いざとなったらできません。せめて防犯ブザーにしましょう。(防犯ブザーも遭遇したことありませんが)

7 結局は助けを呼ぶのが一番

色々と書きましたが、はっきり言うとどれも決定打にはなりません。僕たち変態の天敵は警官です。警官を召喚して下さい。4立ち止まる,5方向転換 などのテクニックで尾行されてるとはっきり判ったら、躊躇わず電話です。多くの女の子はこちらが尾行している事に気づいた後も、何故か警察を呼びません。僕たちはそこにつけ込みます。手遅れになる前に電話をして下さい。電話が無理なら、お店に入って店員さんに言うのがいいでしょうね。防犯カメラがあるのでこちらも近づけません。ですが、2にも書きましたようにコンビニなどに入っただけでは対策にはなりませんよ。

8 実際に股間を見せられてしまったら無視を決め込め

警戒をしても見せられる事はあります。そういう時はただただ前を向いて歩いて下さい。「きもい」とか「ちいさい」とか「やめて」とか全て僕たちにはご褒美です。無視が一番嫌です。

結論

変態の性欲を舐めてはいけません。ちょっとしたことでは諦めない変態も多いでしょう。とにかく、助けを呼ぶ以上の事はないことを覚えて置いて下さい。

すごく参考になりませんか?

性犯罪者の気持ちがすごく理解できますよね。

それで思ったのですが、こういう風に全ての犯罪者に告白してもらって、それを一般市民がネットでいつでも見れるようなサイトって良いと思いませんか?

振り込め詐欺もそうですが、痴漢をする人や幼い少女を狙う人の感覚、そしてこの文章のように、彼らが「どういう対象を狙いやすい」と感じているのかを詳しく告白してくれると、僕たちにも防衛策が考えられるような気がします。

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■著者について

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林 伸次

林 伸次 1969年徳島県生まれ。中古レコード店、ブラジルレストラン、バー勤務を経て、1997 年渋谷にbar bossaをオープンする。選曲CD、CD ライナー執筆多数。『カフェ&レストラン』(旭屋出版)、『cakes』で、連載中。著書『バーのマスターはなぜネクタイをしているのか? 僕が渋谷でワインバーを続けられた理由』(DU BOOKS)

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