AIが“ブラウザそのもの”になる時代へ
OpenAIが新しいAIネイティブブラウザ「ChatGPT Atlas」を発表した。
現在はmacOS版のみ公開されており、Windows版は今後のリリースが予定されている。
ChatGPT Atlas https://chatgpt.com/ja-JP/atlas/
起動すると画面の中央にまず現れるのは、検索窓ではなくチャット欄だ。これまでのブラウザではキーワードを入力して検索するのが出発点だったが、Atlasでは最初からAIと会話を通じて情報に触れていく。この構造の違いが、まさに“AIブラウザ”という発想を体現している。
OpenAIの発表によれば、Atlasには次の3つの特徴がある。
- どこでもAIと対話できるチャット機能(Contextual Chat)
- ユーザーに合わせて学習するブラウザメモリ(Persistent Memory)
- AIがページ操作まで行うエージェント機能(Agentic Browsing)
これまでのブラウザでは人間が直接ページを見て操作していたが、AtlasではAIがその間に入り、ユーザーの指示を受けてページを操作する。人は「これを要約して」「関連ページを探して」などと話しかけるだけでいい。
たとえば長い記事や動画を読むとき、内容をまとめてもらったり要点を整理してもらったりできるのはとても便利だ。これまで拡張機能を入れたりコピペしたりしていた作業が、チャットひとつで済むようになる。AIが同じページを見ている安心感もある。
Atlasでは、知らない言語の記事や長い動画でも、AIが翻訳や要約をしてくれるので、情報のハードルがぐっと下がる。似たような機能はCometやDiaといった他のAIブラウザにもあるが、ChatGPTと同じ環境でできるという点に安心感がある。
劇的な変化というよりも、ブラウジングの自然な進化といった印象だ。AIがコンテンツを自分の理解しやすい形に変え、リアルタイムで質問できるのは非常に助かる。動画を見ながらその内容をAIと議論する、そんな使い方もできるようになる。
さらにAtlasはMCP(Model Context Protocol)に対応しており、外部APIとの連携も可能だ。ページの外側にある情報にまでアクセスできるのは、まさに“考えるブラウザ”という新しい感覚をもたらす。
ひとつ注意したいのは、初期設定のデータ共有だ。デフォルトではウェブ参照や検索履歴がOpenAIの改善に使われる設定になっている。気になる人は設定画面の「データコントロール」でOFFにしておくとよい。また、ユーザーコンテンツをモデル改善に使う設定は最初からOFFだが、念のため確認しておこう。

まだリリース直後の段階なので、仕事で使うよりは個人的なテストや体験として触ってみるのがよさそうだ。Atlasを使えば、「ブラウザで調べる」という行為が「AIと一緒に考える」体験に変わる。その未来を一足早く体感できるツールといえる。
参考
- Introducing ChatGPT Atlas(YouTube / OpenAI公式)
- ChatGPT Atlas公式ページ(OpenAI)
- OpenAI Help: Data Controls 設定ガイド



