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人物追跡

人物追跡手法について説明します。
以下の記事を参考にしています。

towards data science_People Tracking using Deep Learning

人物追跡を行うためには、フレームに対して人物検知を行い、バウンディングボックスにIDを振り分けます。
次のフレームでは、同一人物には同じIDを与えます。新たに人が現れた場合には、新しいIDを、人が消えた場合には、IDも消します。
この一連の流れを行うことで、人物追跡を実現します。

人同士が似ている場合や、人が影に隠れて再度現れる場合などのケースにも対応する必要があります。

基本的な追跡手法について説明します。

1.重心ベース

最もシンプルな手法は、バウンディングボックスの重心からIDを割り振る手法です。
フレーム間の重心を比較し、距離が近いものに同じIDを割り振ります。
この手法ではフレーム間で重心が少ししか動かないことを仮定する必要があります。
それぞれの重心同士が離れている場合にはこの手法は上手く機能します。

2.カルマンフィルタ

カルマンフィルタは重心ベースの手法を改善した手法です。
この手法では過去の位置と速度から現在どの位置にあるのかを確率的に追跡することができます。

3.Deep Sort Algorithm

人間が目で追跡を行う場合には、距離や速度ではなく、その人の見た目から判断します。
このアルゴリズムでは、すべてのバウンディングボックスの特徴を計算し、類似度からIDを振り分けます。
数百万枚の人間の画像から訓練されたモデルを用いて、各バウンディングボックスに128次元の特徴量ベクトルを付与します。
このモデルは上手く機能しますが、いくつか制約があります。

1.バウンディングボックスが大きすぎる場合、背景の特徴量が取られてしまう。

2.スポーツのような似たような服装の場合、誤ったIDを付与してしまう。

 

Y.Y
アナリティクス&デベロップメント所属。画像や時系列など。