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ドイツ産ジョーク集888「後の祭り」

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後の祭り
後の祭り

彼女は夫の浮気を疑っていた。ある日それを試すために外から自宅へ電話してみた。果たせるかな電話口に女が出た。
妻「あなたはどなた?」
女の声「私は小間使いです」
「なんですって? 家には小間使いなんかいませんよ」
「でも今朝ご主人様から雇われたばかりで」
「なんてことなの! 私は家内です。主人を出してちょうだい」
「ええ、でもご主人様は今寝室で……あのー……私には奥様と紹介された女の方とごいっしょに……」

妻はカッと頭に血がのぼったが、努めて冷静に言った。
「よくお聞きなさい。20,000ユーロの報酬で私の言うとおりにやってみない?」
「何をすればよろしいのでしょうか」
「居間の引き出しにピストルがあるから、それであのにくらしい女たらしと、あばずれ女を撃ち殺すのよ」

妻は電話口で、小間使いが居間から寝室へ昇っていく音を聞き、さらに2発の銃声を確認した。
「それで死体はどうしましょうか?」
「とりあえずプールに投げ込んでおけばいいわ」
「プール? どんなプールでしょうか?」
数秒の沈黙のあと、ふるえる声で妻「もしかしてそちら824815番じゃなかったのかしら?」

お国柄や時代を映す貴重な資料でもあるジョーク。
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(著者について)
田中紀久子(タナカキクコ)
1940年生まれ、横浜市出身。
横浜双葉学園・玉川学園・フェリス女子大を経てドイツ・ゲッティンゲン大学神学科で中世史を専攻のあと、玉川学園にて32年間ドイツ語講師。その間、国際医学会を始め、スポーツ、音楽、演劇などの講演、公演のドイツ語通訳に従事する。

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