DATA-SCIENCE
「笑っていいとも」終了後の反応:その2
出口慎二のT-newsコラムTwitterでは、いつ、どんな話題が盛り上がったのか、ちょっと探ってみます。(こまかいことはこちら)
平日のお昼、フジテレビの番組(3月までは「笑っていいとも」)は、この4月から変わりました。視聴率はずいぶん落ち込んでるようです。しかし、ツイートを見る限り、大きな変動は目につきませんでした(詳細はこちら)。
あらためて、この4月に入ってから3週間の様子を見てみましょう。
まずは、3月最終の1週間(3/25〜3/31)と4月最初の1週間(4/1〜4/7)を見てみましょう。今度はつぶやき内容(ネガポジ)も見てみます。
まずはフジテレビ、N(度数)です。
「笑っていいとも」の最終日(3/31)だけは特別として、データ件数を見る限り、3月(「笑っていいとも」)と4月(「バイキング」)はさほど変わった様子は見られませんでした。
しかし、ネガポジ(ネガティブ-ポジティブ)を見ると、4月は少々ネガティブが目立っているようです(3/31もネガティブがやや目立つように見えますが、この日は全体件数が圧倒的に多かったためこう見えるのでしょう)。
そこで、これ(フジテレビ)を、あらためて%で見てみます。そうすると、やはり、4月に入ると、3月よりもネガティブなつぶやきが多いようです。
こんどは単純に、他局とともに%の推移を、4月の第3週まで見てみます。
そうすると、#fujitv は、徐々に%は下がってきているように見えます。かわりに増えてきているのは、どうやら #tbs のようです。見易さのため、#fujitv と #tbs だけ、1週間ごとの平均の推移も破線で示しています(図のなかの「(fujitv)」「(tbs)」)。
では、ネガポジはどうでしょう。TBSを見てみます。
N(度数)で見ると…。
%で見ると…。
どうもポジティブなつぶやきは目立たなく、ネガティブなつぶやきがやや多くなってきているように見えます。とはいえ、まだ傾向は安定してないようです。
#ntv と #tvasahi もみてみます。
戻って、「昼12時台(%)」のグラフを見てみましょう。
#ntv (ヒルナンデス)は、つぶやき率自体は安定して見えます。#tvasahi (徹子の部屋/上沼恵美子のおしゃべりクッキング)は、多少の変動はあるものの、おおむね、#ntv と同等のつぶやき率のようです。
次に、双方のつぶやき率を、まず%で見て見ましょう。いずれとも、ある程度落ち着いて見えます。
N(度数)で見るとそれぞれ次のとおり。ひょっとすると、テレビ朝日は下がっていくかも知れません?
ただ、たとえば「徹子の部屋」(テレビ朝日、12時〜12時30分)は、ゲストでも大きく変わるでしょう(「徹子の部屋」4月のゲスト(先週まで))
こうしてみると、つぶやきで見る限り、いまのところ、フジテレビ「いいとも」に代わるのはTBS「ひるおび」が有力でしょうか。次いで日テレ、テレ朝。テレ東は、また3月の水準に戻るかもしれません。
注)ハッシュタグ(#)は、つぶやく本人が入れています。ハッシュタグとツイート内容が一致する保証はありません。
(著者について)
出口慎二(でぐちしんじ)
1972年生まれ。1997年、統計分析サービスを行う会社に入社。調査データの入力・集計から多変量解析による分析、関連するプログラミング業務などに携わる。退社後、2001年以降、個人でデータ分析事業を行なう。
2003〜2004年、IRJ(インターネットリサーチ研究会)にて会員社合同の実験調査プロジェクトの統括ディレクターを務める。
2004年、『自分でできるネットリサーチ』を3人共著で上梓。
2005年〜2007年、インフォプラント(現、マクロミル(2007年9月〜2010年7月はヤフー・バリュー・インサイト))に在籍してRQI(ResearchQualityInstitute)を設立し主任研究員を務める。
2005年〜2007年度、サーベイ・メソドロジー研究会(日本行動計量学会の研究部会のひとつ)に参加、インターネットリサーチを含むデータ収集法の研究に携わる。
現在は現場におけるデータ分析業務に重きを置いています。
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