CASE STUDY

ミュージシャンは楽器演奏で会話ができる!?

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楽器を弾ける人を羨ましく思う方は多いのでは無いでしょうか。
筆者も少々楽器を嗜むのですが、自在に操るレベルにはほど遠く、ジャズ・ミュージシャンの演奏なんかを見て自分の実力の無さを嘆く日々であります。
(なら練習しろよ!という話なんですが・・)

世の中にはいろんな音楽があるわけですが、ジャズ・ミュージシャンが他のジャンルの奏者と違う点のひとつに、即興演奏のスキルの高さがあります。それはまるで演奏しながら奏者同士が「音楽による会話」をするような技術です。
1人が即興で演奏すると、他の奏者がそれに応じる。

なんとも不思議で、どうにも羨ましいスキルだと思いませんか!
俺も楽器で大好きなあの子と会話したい!

彼らが音楽で会話をするとき、脳では一体何が起きているのか?

このほどアメリカの科学誌「PLOS ONE」誌上で、この演奏による会話のようなやりとりを、脳の言語領域が言葉による会話のように成立させている、という研究結果が発表されました。
これは、音楽という概念に「共通言語」としての新しい意味を与えることになる発見と話題になっています。

自身がサックス奏者でもあるジョンズ・ホプキンス大学のリム博士は、ジャズの本質とも言える自発的な即興演奏が、音楽と言語を比較しその謎を解くヒントを与えてくれたと言います。

リム博士は、ジャズピアニストが即興演奏をする際に脳がどのように働いているのかを調べるために、MRI(人体をスキャンして画像化する装置)にピアニストに入ってもらい、その中で金属を使わずに作られた特殊な鍵盤を演奏して貰いました。(MRIの中には強力な磁石があるので、サックスなど金属を使った楽器は持ち込めないのです。)

11名のピアニストと(演奏の出来る)科学者たちは、それぞれMRIの中と外で「会話をするように」即興演奏を行います。
まずMRI内のピアニストが4小節を即興で演奏し、それに応じるかたちで外にいる科学者が次の4小節を即興演奏し、またピアニストが4小節を演奏する、というやり取りを繰り返します。
MRIは脳内で酸素が使用されている箇所を把握する事ができ、演奏中に脳がどのように動いているかがわかるそうです。

演奏中に活性化する脳の部分は、会話中に活性化する部分と同じ

この「会話のような即興演奏」は、普段会話する際に一つ一つの言葉を繋げて文章にする、すなわち言語を構造的に処理するために働く部分を活性化していることがわかりました。
さらに自分の順番を待つ間も脳は休んでいるわけではなく、聞こえてくる相手の演奏からそれに続くべきフレーズを恐るべきスピードで構築しているです!

それと同時に、言語に関係する脳のある部分 – 言葉の意味を処理する特定の部分の働きが”和らいでいる”事がわかったそうです。

それについてリム博士は以下のように述べています。

”音楽の持つ意味”とは、言語的な理屈ではなく、その構造の豊かさによってもたらされます。
人は言語を介さずとも、音楽によって実質的に”会話する”ことが出来ます。
そう考えれば、演奏中に言語の意味を理解する領域の活動が和らいでいたことも理解できます。

博士の言葉はちと難解ですが、要するに我々は(自身では気付いてないけれど)誰かと一緒に楽器を演奏する事を通じて、その他者と会話出来る、という事ですね。こりゃ凄い!

いずれにせよ、音楽や楽器の演奏が脳に良い影響を与える事は、他の研究でも明らかなようです。

参考:【元バンドマン必見】楽器を演奏し続けた方がいい4つの理由
http://rocketnews24.com/2014/03/09/420974/

やっぱり音楽って素晴らしい!

元記事はこちら
http://news.yahoo.com/jazz-study-shows-between-music-language-220116941.html

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